2008年08月17日

(1)ある夜のゴミ捨て場

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ある夜のゴミ捨て場

「おかあちゃん!モスラダンゴの食べ残しがあるよー」

「俊夫ちゃん、カビてないか、ちゃんと見てから食べるんですよ」

「ねえ、おかあちゃん、これ、なんか悲しい顔してるね」

「悲しみは人生のスパイスよ、塩味がきいてておいしいのよ」

(2)幸福の半分

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幸福の半分

「おかあちゃん、幸福の半分は涙で出来ているんだね。これからご飯を食べる時はその事を思い出すよ」

「そうですよ、俊夫ちゃん。残さず、おいしく、いただくんですよ」

(3)幸福のもう半分

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幸福のもう半分

「幸福のもう半分は金や、銭や、じぇにさえあれば何でもでける。銭や銭や銭様様や」

(4)モスラ猫誕生

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モスラ猫誕生

DNA融合したモスラ猫

僕にはもう猫の記憶はあまり残ってないけれど
かあさんといっしょに食べたおいしいおだんごや
隣のミケちゃんといっしょに作った雪だるま
そんな思い出の断片が僕の心のささえだ
この先苦しい事も多いと思うけれど
いい思い出が少しだけあれば
それだけで僕は元気に生きていけると思うんだ
悲しい思い出も時間が経てば角も取れて
丸いつるつるしたおだんごのような石になると思うよ

猫の記憶がすっかり消えても
時々夢の中で、野原や路地裏を走りまわるよ
楽しかった春のクローバー畑やちっちゃなカニのいた夏の海岸や
汽笛を聞きながら眠りについた秋の夜を思い出して
時々夢の中で少し笑うよ

(5)神崎川

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神崎川

♪あなたはもう忘れたでしょう
♪赤いバンダナ覆面にして
♪二人で入った横丁のタバコ屋
♪「一緒にやろうね」って言ったのに
♪いつも私が脅し役
♪磨いた包丁ピカピカ光り
♪小さな婆さんカタカタ震え
♪あなたは財布のお札を数え
♪「少ないね」って言ったのよ

♪若かったあの頃、何も怖くなかった
♪ただ貧乏それだけが怖かった

♪あなたはもう捨てたのでしょう
♪24時間コンビニ狙い
♪あなたが書いた犯行計画
♪「うまく書いてね」って言ったのに
♪いつも漢字が違ってる
♪窓の下には神崎川
♪三十過ぎたの今の私
♪あなたは私の瞳を見つめ
♪「シワ増えたかい」って聞いたのよ

♪若かったあの頃、何も怖くなかった
♪ただ貧乏それだけが怖かった

(6)モスラネコ、最後の晩餐

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モスラネコ、最後の晩餐

猫としての最後の晩餐だ。パンとワインを用意してくれたまえ。

(7)モスラネコの脱皮

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モスラネコの脱皮

かあさん、もうすぐ僕は脱皮しそうだよ

背中のあたりがパリパリ突っ張ってきたよ

(8)世界と合体したい

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世界と合体したい

おかあちゃん、予想通り、やっぱり僕はハエだったんだね
モスラと思っていたのは巨大ウジ虫だった
アヒルの子は結局、白鳥になれなかったよ
不幸で貧乏で不細工で臭くて五月蝿いだけのイヤなやつだったよ
でもね、そんな存在でもどこかに安らぎの場所が有ると思うんだよ
すべての魂が安らかに過ごせる場所がね
草も木も虫も魚もみんながいっしょになってね
ただ未来だけが見えている夏の初めの野原のような
世界と合体できるところだよ

「讃美歌21番 こころをつくして」

こころをつくして みかみをほめうたわん
そのいつくしみを くるひごとかんしゃせん
よびもとむるとき しゅははげましをあたえ
なやむたましいを ときはなちたまえり

神は2007年前から私たちを愛してくれてます